ご挨拶

今日、このように保健学科・保健学研究科が発展し、多方面からの信頼を築き上げてこられましたのも、1949年の兵庫県立医科大学附属高等看護学院の開校から、高邁な理想を掲げて、 一歩ずつ着実に前進してこられた教職員の方々のご尽力と現在までに、医療界、学界、産業界でご活躍されてこられた8千名近くもの卒業生の皆様のお陰と、心より感謝申し上げます。
一方で、近年の国立大学を取り巻く社会環境は、極めて厳しい時期に入っております。 平成16年(2004年)の国立大学の法人化以降、大学の基盤であります国からの運営費交付金は毎年減額され続けており、その影響は、保健学科・保健学研究科でも教育、研究から教員採用にまで及んでおります。 それに対応するためには、外部資金の獲得等の自助努力が必要となっております。教員は、外部資金の獲得に奔走しており、教育研究にも影響が出ることが懸念されます。 しかし、このような状況下であるからこそ、保健学科・保健学研究科の教員一同は、教育・研究の体制を改革すべく取り組んでおり、学生にはさらにより良い教育・研究ができる環境を提供したいと決意を新たにしております。
神戸大学医学部保健学科において令和元年(2019年)が創基70周年にあたることを祝した創基70周年記念事業の実施は、保健学科・保健学研究科の教育と研究をさらに充実したものにすることを目的としています。 この取り組みを通じて、学生の教育・研究の環境を整備して、学生により良い場を提供することは将来の医療界、学界、関連する産業界に対して大変意義のあることと存じます。
つきましては、この意義のある記念事業を実施するための資金を募ることと致しました。募金目標金額は5千万円、募金期間は令和3年3月までを予定しております。同窓生及び元教員・関係者の皆様、関係病院・企業・団体の皆様に、お力添えを賜りたく、 何とぞこの趣旨にご賛同くださいまして、本目標達成に格別のご高配を賜りますよう、切にお願い申し上げる次第です。
神戸大学医学部保健学科長・大学院保健学研究科長
安田 尚史